楽天市場で期間限定ポイントをたくさん獲得できるキャンペーン「SPU」は、楽天カードで支払ったり、楽天の各種サービスを利用することでポイント還元率を10倍以上に増やせることで有名なキャンペーンです。
私もいくつかの条件をクリアしていて、常時5.5倍の還元率でお買い物ができるようになっているので、月1回以上は利用している私にとっては非常にありがたいキャンペーンです。
そんななか、普段あまり気にしていなかったポイント獲得履歴を見てみるとバラバラの数字が並んでいることに気付きました。
某ポイントサービスのコールセンターで働いた経験を活かして、複雑で分かりづらい楽天ポイントの仕組みを徹底的に洗い出し分析した結果をお伝えします。
先に結論だけ言いますと「楽天側はなにひとつ間違えていなかった」です。ただものすごく複雑でした。
ポイントが付与されていない、間違えていると感じた経験のある方の参考にしていただければ幸いです。
楽天市場のSPU(スーパーポイントアッププログラム)とは
本題へ入る前に、楽天市場のキャンペーン「SPU」がどういうものなのかを簡単にご説明します。
楽天市場でのお買い物金額に応じて獲得できるポイントが条件をクリアするごとに倍率を上げられるというもので、最大で驚異の16倍できる楽天サービスの中でも最強のキャンペーンです。
倍率アップの条件は、エントリーなどの操作は不要で、楽天カードで2倍・楽天でんき加入で0.5倍・楽天トラベルを利用した月が1倍など各種楽天サービスへの加入や利用でメキメキ増やせるんです。
SPUの全条件については別記事にて解説していますので、お時間あるときにでも目を通してみてくださいね。
ちなみに私のクリアした条件は
- 楽天カードで2倍
- 楽天銀行引き落としで1倍
- 楽天モバイルで2倍
- 楽天アプリで0.5倍
で、4つのサービスを軸に常時5.5倍のポイントが還元される状態です。
1,000円のお買い物で55ポイントが獲得できる状態にあるということなのですが、私のポイントを獲得した履歴を見てみるとまったく違う数字が書かれていたんです。
楽天モバイルの倍率は2020年4月から1倍に変更になっています。これから書く内容は変更前ですので、ご了承ください。
付与された楽天ポイントの数字が間違っている?
2020年3月の楽天市場でのお買い物で獲得したポイントが付与されたときの履歴画面がこちらです。
青い丸で囲った部分が獲得したポイントの数なのですが、多かったり少なかったりバラバラの数字が載っているのが分かります。
次に対象となった楽天カードの3月の明細を見てください。
写真の通りA店780円+B店3,180円=3,960円がポイント付与の対象となる金額であり、通常貰える39ポイントがベースとなり2倍・3倍されていくはずなのですが、38ポイントやら88ポイントといった異なる数字が履歴画面には並んでいます。
これを見たときは楽天側の間違いと思いましたよ。
でもですね、某ポイントのカスタマーセンターで働いたころ、何度もこういったお問い合わせがきまして、そのたびに電卓で計算して論破してきたから知ってるのですが。
ポイント系サービスがミスで誤った数字で付与するなんて絶対にない!
新人の頃は惑わされて「ホントだ、間違えてる」と思っていましたが、やっていくうちに損も得もしない仕組みになっていることを知ったので、今回ガチで気が済むまで計算しました。
楽天カードの明細とポイント履歴、それからSPUのヘルプを何度も読み返して導き出した答えです。
とにかく複雑で分かりづらいのが楽天ポイントの付与ルール
まずはじめに知らなければいけない共通したポイント付与のルールからご説明しますね。
楽天ポイントが付与される対象となるのは1商品ごとに計算される。ということ。
今回の私の明細を例にご説明しますと、A店780円+B店3,180円=3,960円の場合は39ポイントではなく、(780円=7ポイント)+(3,180円=31ポイント)=38ポイントが対象ということになります。
複数の商品を購入するときの付与ルール
楽天市場の公式ヘルプページでは以下のように書いてありました。
A店で1個、B店でも1個のように複数のお店から2個の商品を買うと、A店の7ポイントB店の31ポイントに分けられてしまいます。例え、2店の商品をまとめて1回の注文にしても結果は同じ、7ポイントと31ポイントになります。
このような別々の商品を購入したケースでは合計金額の39ポイントは絶対獲得できない仕組みになっている、ということなのです。
しかし、ややこしいのが、同じお店から同じ商品を2個以上買うときは100円未満でも対象になるのでポイント数が変わるのです。
つまり、480円+480円=960円になる場合は9ポイントになるということ。これが別々の商品なら(480円=4ポイント)+(480円=4ポイント)=8ポイントになるということですね。
100円未満のルール画像に書いてある「100円未満の異なる商品を複数購入した場合」というのは、同じ商品だけど色違いで購入した場合のことを指しています。この場合は別商品の扱いになり、上の例なら8ポイントということです。
ポイントやクーポン利用で商品購入時の付与ルール
楽天市場のお買い物では、代金をポイントで支払うことができたり、クーポンを利用して購入することができますが、この場合でもポイントの付き方に違いがあります。
・ポイントを使ってお買い物をした場合。元々の商品代金分のポイントが付きます。1,500円-150ポイント=1,350円で購入しても、元の1,500円が対象となるので15ポイントになります。
・クーポンを使ったお買い物は、クーポン利用後の金額にポイントが付きます。1,500円-150円引きクーポン=1,350円なら13ポイントが付与されます。
付与されたポイントを計算していく上で2つの違いも重要な要素となりますので抑えておきましょう。
と、このように基本的なルールがこれだけあるんです。ご理解いただけたでしょうか?
ほんっとにわかりづらいですね。ヘルプページ何度も読み返して、買い物カゴに商品出し入れしてポイント数の違いを検証したので少し頭痛がしてますよ。
では、次からSPUのポイント付与ルールについて解説していきます。
SPUで付与されたポイントを徹底的に分析!
ここからポイント履歴画面でバラバラの数字で付与されていたポイントの原因を究明していきます。
ポイントと楽天カードの明細をもう一度見ていただければと思います。
ポイント履歴はそれぞれ違う数のポイントが付与されているのに対し、楽天カードの明細がA店780円+B店3,180円=3,960円の購入をしたことが書かれています。
先述した基本の付与ルールに従って計算すれば難なく答えが出る項目もありますが、まったく違う数字が書かれているものもありますね。
- 楽天モバイル2倍=88ポイント
- 楽天カード+楽天銀行=34ポイント
- 楽天市場アプリ利用=21ポイント
- 楽天カード利用=38ポイント
楽天銀行+楽天カード利用者特典1倍がなぜ34ポイントになっているのか、楽天カード利用者特典最大3倍と書かれているのになぜ38ポイントなのか、などなど。
この疑問を履歴画面の上から順番に解決していきますね。
楽天モバイルで2倍のところ88ポイントの真相
まずは楽天モバイルの特典2倍の項目から解説していきます。
基本ルールに沿って計算していくと、38ポイントの2倍になるはずなので76ポイントが正しいはずなのに88ポイントになっていますよね。
なぜこんなに多いのか不思議で仕方がなくて何度も楽天カードの明細を確認したのですが、どこにもおかしな点は見当たらなかったのです。
この商品を買った日のことを思い返してみようと、楽天市場からの注文確認メールを見てみると。
ポイントで購入していました。すっかり忘れていましたし、楽天カードの明細にもポイント利用とは出てこないので手こずりました。メールを削除してたら闇の中でした。
このメールのおかげで決済は780円でしたが、元の商品は1,368円だったことが判明し、付与されるのは13ポイントであることがわかりました。
計算をやり直してみると、13ポイント+31ポイント=44ポイント×2で88ポイントになり、間違いではなかったことになりますね。
楽天カード+楽天銀行利用で1倍が34ポイントになった理由
次は楽天カードの「引き落とし口座」を楽天銀行に指定すると1倍になる特典になりますが、こっちは34ポイントになっていました。
つい今しがた、ポイント利用する前の金額が判明して44ポイント付与されることが分かったばかりなのに、なぜ10ポイントも少ない34ポイントになっているのでしょう。
この問題も解決まで時間がかかりそうだと思ったのですが、履歴画面に書いてある小さな文字「2月お引き落・・・」がヒントになりました。
ポイントが付与された月より前の月にあたる2月の楽天カードの明細を見てください。
ABCの3店から一商品ずつ購入したことが残っていて、それぞれのポイントを計算してみると5+14+15=34ポイント。見事に同じ数字になりました。
楽天銀行の特典だけは引き落としが確認できてからのポイント付与になるため、他より1ヶ月遅れることが分かりました。
これで楽天銀行の特典も間違いがないことが証明されましたね。
楽天市場アプリの利用で0.5倍の計算方法
スマートフォンの楽天市場アプリからお買い物をすると0.5倍のポイントが付いてくる特典では、21ポイントとなっていました。
これも基本の付与ルールが分かっていれば簡単に答えが出せますが、0.5倍の倍率を計算する方法をご紹介します。
楽天市場の公式ヘルプでは以下のようになっています。
ひとつの商品を通常獲得できるポイントを計算してから0.5倍する、これが正しい計算方法となります。小数点以下は四捨五入などもなく切り捨てとなります。
この計算方法で私のお買い物を例にとると、
A店1,368円は13×0.5=6.5、B店3,180円は31×0.5=15.5が通常獲得となり、小数点以下を切り捨てた6+15=21ポイントがこの特典で付与されるポイント数となります。
これで楽天市場アプリ利用の0.5倍も1ポイントの間違えもなく付与されていたことになりますね。
楽天カード利用者の特典3倍の仕組み
楽天カード利用で3倍になるこの特典が38ポイントになっていたので、一番少なく感じるところでした。そして、一番ややこしく、いろんなルールが絡んでいるのがこれです。
まず、3倍の特典と表示されている仕組みから解説していきます。
A店でのポイント利用を差し引いた商品代金1,368円とB店の3,180円で獲得できる44ポイントがベースとなるので3倍は132ポイントになるはずですよね。
履歴にも3倍と書いてあるのに数字が違うのは以下の理由から答えが出せます。
楽天カード利用の3倍にはSPU特典一切なしの状態で獲得できる通常ポイントが1倍+楽天カードで獲得できる通常ポイントが1倍+楽天カードで獲得できる期間限定ポイント1倍。この3つからなる3倍を意味しています。
3倍の内訳がわかったところでもう一度履歴を見てみると、「期間限定」と書いてある通りこれは期間限定1倍分のポイントが今回付与されたことがわかりますね。
残りの2倍分については楽天カード利用分としてまとめて付与されますので、個別に計算するにはさらに楽天カードの金額を噛み砕く必要がありますがここでは割愛します。
恐らくこの209ポイントに正しい2倍分が含まれているとみなして、SPU特典のもうひとつの疑問に戻りましょう。
期間限定1倍が付与されていたことがわかったら次は、獲得数が44ポイントではなく38ポイントになっている謎を解明していきますね。
楽天市場のSPU詳細ページにはポイント付与対象がしっかり記載されていました。「楽天市場でのカードのご利用額」が対象になるというココです。
ここだけは楽天市場のルールから飛び出して楽天カード側の話になり、決済に上がった最終的な金額がポイント付与の対象になるのです。
つまり、A店で(ポイント利用後の780円=7ポイント)+(3,180円=31ポイント)=38ポイントが付与されるという、一番最初の話に戻ってくるんですよね。
ということで、楽天カードのSPU特典3倍は期間限定ポイント1倍で38ポイントが正解ということになります。
楽天カードが一番複雑で調べていくうちに、かなり頭掻き毟りましたがなんとか見つけ出して正しく計算できてよかったですよ。
楽天市場のSPUで獲得したポイント徹底解明まとめ
驚異的なポイント大量獲得が狙える楽天市場のキャンペーンSPUで付与されたポイント数の違いを解析してきましたが、その仕組みをご理解いただけましたでしょうか。
今回書いたポイント計算するときに抑えておくべき注意点を簡単にまとめると以下の5点。
- ポイント利用は元の商品代金、クーポンは利用後の代金が対象
- 楽天カードの引き落としを楽天銀行で1倍は前月分が対象
- 0.5倍の計算は1倍の獲得分を算出してから0.5をかける
- 楽天カード支払い分は通常ポイントと期間限定ポイントに分けて付与
- 楽天カード支払いのみポイント利用後の金額がポイント付与の対象となる
ポイントといえども1ポイントは1円の価値があるお金と同じですから不明なところは解消しておきたいですよね。
複雑な仕組みの楽天ポイントですが、獲得した履歴からしっかりと計算すれば疑問が解決できてスッキリするので貯めることがより楽しくなると思いますよ。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。